ひぐら誌[遊印放浪記]/望月信幸のパーソナルブログ

2012年9月アーカイブ

丸看板制作のつづき

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ケヤキの丸看板の木地ができあがってきました。

1枚目の木地は加工の途中でボツになったようで、急きょ2枚目の木地がつくられ、

予定より少し遅れてわたくしのもとに届きました。

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原稿のカゴ字を木地に写した後、ノミを入れていきます。

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全体のあら彫りをこのような感じですすめます。

これを裏表、両面に。

1日1面という進み具合です。

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食事中、珍客登場!

キリギリスのようですが?

後ほどしらべましたら、ツユムシ科の「クダマキモドキ」というキリギリスの仲間のようでした。

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2日目より場所をガレージに移し、さらにノミを入れていきます。

文字のところを、ちょうど良い深さになるまで少しづつさらっていきます。

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文字のふちなどの細かいところは、彫刻刀で削ります。

印彫りにも使う彫刻刀です。

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長時間、からだを丸めて仕事をすると腰があいたたとなるので、

適度に休憩です。

腰を伸ばして、ガレージの前の柿の木を仰ぎ見ます。

まだ、青くて小ぶりですが今年もたくさん成っています。

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彫りこみ修了。

紙やすりを、気になる部分にあてて、

次は、彫った文字の部分に、ホワイトを入れていきます。

乾いて、もういちど。

そしてもう一度。

3度ほど重ねてちょうど良いぐらいになりました。

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また休憩。

お盆の上にある、プルーンとナツメをおやつに食べました。

秋のあじ。

ナツメはリンゴとナシの中間のような食感と味わいです。

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両面ホワイトを入れ終わり、

天然の植物油を塗り、ふきまして、ひとまず完成!

もういちど最終の手を入れ、お届けします。

来月から安曇野では新たな看板条例というのができたようで、

新しい看板すべてにチェックが入るようです。

今月中までにできた看板は、チェックが入らないというので、今月中に納品を完了します。

今までの看板にチェックを入れたほうがいいものもあるのではないかな?

と思うのですが・・・。


先週の火曜日にご依頼いただきましたケヤキの丸看板。

直径40センチの中に『cafeだ・もんで』文字をとのこと。

「だもんで」、とはこちら安曇野の方言。「そうだから」というような意味があります。

まずは和紙を用意します。

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ちょうどよい大きさの紙がなかったので、障子紙を使うことにしました。

内山障子紙。

以前から気になっていた、長野県飯山地方名産の内山和紙。

他のことに使おうと、今年の春に求めていたのですが、ここで初おろしです。

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ちょうど良い大きさに切って、えんぴつで円を書き、いざその中に。

筆を入れます。

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こんな感じに書けました。

2枚書いたうちの2枚目が採用されました。

お届けした時に、それを看板に刻すのもわたくしが承ることになりました。

丸看板の木地が出来上がるまで少し時間がたち、今週の月曜に受け取ることに。

つづく。


彼岸入りとともに、安曇野も秋の涼しさが増してきました。

温暖化といいますが、暑さ寒さも彼岸までと、

ほんとうに昔の人はよく言ったもんだと感心します。

先週15日(土)から今週18日(火)まで、茨城県へ行っていたのですが、

毎日蒸し暑く、クーラー無くては居られぬような蒸し暑さでした。

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毎年恒例の石岡のお祭りです。

3日間続くお祭りは、普段シャッターが下りてしまった商店街が、ウソのように活気づきます。

子どもから、お年寄りまで、楽しみを享受し継がれていくのを感じますと、

実に壮大です。

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建物の3階からシャッターをパチリ、

ちょっとゆがみました。

石岡市の町内より山車(だし)14台 獅子が32台が出て市内を練り歩きます。

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このような面をかぶって、山車の上の小さな舞台でおどります。

面、そして演者ともに魅力的です。

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狐の舞。

その袖の下のお顔はどんな顔?

トン・ツク・トン・ツク♪

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山車の彫り物も見事なものばかり。

こちらは麒麟でしょうか?

お祭り後、あっというまに時が過ぎ、1週間がたちました。

早いものです。

19日(水)には、安曇野スタイル(11月1日~4日)の工房案内マップが仕上がり、

配布がはじまりました。

わたくしも少しずつお渡ししています。

すかり秋の気分です。

30歩さきの秋

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仕事の合間にちょっと近くまで散策に。

30歩ほど歩いた先の田んぼの稲は穂を垂れて黄金色に輝いていました。(ご近所さんの田んぼです。)

そろそろおいしい新米が取れそうですね。

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赤とんぼがたくさん飛んでいます。

葉っぱにとまっていたので近づいてパチリ!

秋らしくなってきました。

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ちょっと手前にもどってみるとキウイがたくさんなっています。

私が、小学校6年生の時に植えた記念樹が、まだ現役です。

半年間の末の印

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日中はまだ暑い今日です。

半年前に個展にてお選びいただいた印材です。(材質はつげです。ちょっとロングです。)

その後デザインのやり取りをしていたのですが、ある日から、連絡がなくなり・・・。

そーとーデザインに悩んでいるのかな~。何かあったかな~と気をもんでいたのですが、

先週、約半年ぶりにご連絡がありました。

この半年の間に、ご結婚されたということで嬉しい知らせとともに、遊印をつくることになりました。

デザインもお任せとなりましたので、楽しんで創作することにしました。

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取り出しましたのは、「金石大字典」。

ただいま、ある方から借りています。

日本では、手に入らない字典だそうです。

欲しいのですが、入手ルートわかる方がいらっしゃったらお知らせください!

ゆっくりとページをめくり文字をさがします。

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山という字をしらべますと、いろんな山の字がならんでいます。

どれもおもしろいです。

どの字を参考にしましょうか?

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「下山」さんというお名前で、「下」という字と「山」という字を組み合わせて創作です。

木の形も考慮に入れて、デザインが決まりました。

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彫りあがりはこんな感じです。

気に入っていただけますように。

印影はマル秘です!


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今日は、夕方から雨がドーっと降ってきました。

少しずつ秋が深まってきそうです。

稲刈りも少しずつ始まりました。

次の連休には、いっせいに稲が刈られていくんだろうと思います。

安曇野のカルチャーセンター有遊さんで、秋の講座の募集が始まりました。

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わたくしも1日だけの講座をひらくことになりました。

年賀状書きの前に、自分の印を自分で作って捺してみましょう!という内容です。


            瑞風のやさしい篆刻教室  

                11月15日(木) 13:30~15:30

          会員3,000円  一般3,300円  ※材料費500円

             道具、材料、その他はすべてこちらでご用意します。

        年賀にあわせてオリジナル印を楽しく作りましょう! 初心者大歓迎。


     受付は  穂高カルチャーセンター有遊  電話0263-83-7878  までおねがいします。


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庭のはしっこに茗荷が自生している場所があります。

今どんどん若芽が出ているところ。

どんな風に生えているか見てみましょう。

長く伸びた茎と、雑草をかきわけて。

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根元の土と砂利をかき分けたらありました。

地下の根から出た若芽です。

もうすこし成長したものは、ここから花が咲いています。

ここら辺の地形は小石がごろごろしています。

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とりあえずこのくらいとりました。

きざむむと茗荷独特の鮮烈な香りがします。

薬味にしたり、かつお節と一緒に混ぜてごはんにかけたりしていただきます!

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10年の思いが実を結び、友人に子供が生まれましたので、お祝いの印をと、ご注文いただきました。

お名前は、「歩武」と書いて、あゆむ君。

いさましく、みらいを切り開き、歩いて行ってくれそうな、たのもしいお名前です。

選んだ材料は、青く染められたリンゴの木です。

8月に生まれたので、青い空と青い海をイメージして選びました。

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印面のデザインは、一発ですぐ決まりました。

文字のイメージがすぐに印面に落とせる心地よい瞬間です。

白文(文字を白く抜く)で仕上げます。

印面に鉛筆でイメージを落とし、刀をちょんと入れた画像です。

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ほぼひと呼吸で文字を彫りこみます。

文字に勢いが出ますように。

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完成!

どうでしょう?

文字は右から左に読むようにデザインしました。

本来、日本は縦書きの文化なので、右から左に向かって縦に文字を書いていきます。

それにならって、印に名前を刻むとき2文字の場合でも右から左に入れたりします。

私の場合は、文字のカタチや全体の雰囲気、仕上がりや、ご要望に合わせますので、

イロイロあります。

今回は文字のバランスがちょうど良かったので、右から左に入れました。

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最後は、印材の横に足跡の線彫りを。

いさましく歩くイメージと思ったのですが、ニコニコあるいたほうが楽しいかもと思い、

にこにこした足跡を彫りいれました。

よろこんでいただけますように。


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安曇野で育ったはずなのに・・・

安曇野の風土や歴史、他モロモロに疎く、

昨年から恥ずかしい思いを多々しております。

恥ずかしい思いをしながら、少しずつ学び知っていこうと思う昨今です。

先日、シュタイネのご主人さまから、1枚のDVDを貸していただきました。

        安曇野の夜明け   ryoと彩の安曇野水物語

                監督・脚本   河崎義祐

                制作       信州映像舎

                時間       60分

                定価       2,000円(税込)

                                      です。

安曇野は山や水が豊かな土地です。

地域でもとても大切にされている水。

農作物を育てるのに、この水はかかせません。

安曇野の田園風景はこの水が命なのです。

江戸時代当時の人たちが知恵と人力で農業用水路(堰)を各地に引きました。

この用水路のおかげで安曇野は潤ったのです。


中でも大きな農業用水路は、

            拾ヶ堰(じっかせぎ)

              江戸時代後期文化13年(1816年)に開削

              幹線水路の延長  15キロメートル

              標高          570メートル

              高低差         5メートル  (とてもゆるやかな流れです。)

              当時の10カ村の農村指導者によって立案。(拾ヶ堰の名前もここから)

              人足          6万人以上

              工事期間       3か月

              灌漑          1,000ヘクタール

              ※灌漑(かんがい)  
                農作物の生育に必要な水を水路に引くなどして供給し、耕作地を潤すこと。

              ※1,000ヘクタールは、東京ディズニーリゾート約10個分の広さ。 

              ※拾ヶ堰沿いは安曇野のサイクリングコースにもなっていますよ!      

             

そんなこともよく知らず、このDVDのおかげでまた少し安曇野の先人の偉業がわかりました。

詳しくは、DVDをご覧ください。

説明が下手なので・・・。

安曇野市内の図書館では貸し出しもしていますよ!


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先日、我が家に「ふるさとネットワーク」という情報誌が送られてきました。

こちらの情報誌に、お友達のご紹介でわたくしが記事を書くことになり、

今回の9月号に載っています。

ISBNコードがなかったので、もしかすると書店に置いてないかもしれません。

今回初めて知った冊子なのですが、これから田舎に住み移りたい方には参考になりそうですよ。

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「安曇野で暮らします。」というタイトルです。

安曇野の紹介の記事なのですが、

わたくしのおすすめスポットを3つ書いてあります。

1、北アルプス

2、穂高神社

3、ひつじ屋

            です。

もっとたくさんあるのですが、文字数の都合によりギリギリ3つ入れさせていただきました。

  定期購読、お問い合わせは

     ふるさと情報館本部  電話03-3351-5601

                                       まで。


  編集の松原さんどうもありがとうございました!

三角印「大夢」遊印制作

今日は体が季節の変わり目に反応し、

背中がぶわーっと熱くなったり、

腕に鳥肌が立ったりと

おかしな感じでした。

今年も秋が確かに近づいているようです。

今も涼やかな風が窓から入ってきています。

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三角形の材料に遊印を刻します。

以前ある方が、逆三角形の印を作ってほしいとありました。

銀行印にすると良いとかで。

たぶん入るところが大きく、抜けるところが小さいからだと思います。

なるほど~。とその時おもいました。

ちなみに銀行員のかたのリクエストでした。

今回の材料は柘植です。

黄色の木肌で、緻密でとても刃触りが良い材料です。

昔から印材によく使われているのもうなずけます。

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「大夢」と刻しました。

私の好きな言葉のひとつです。

毎日の生活の中に大きな夢を持って生きれば、毎日が充実したものになろうな~。

李白の詩の中では、

処世若大夢  この世に居ることは大きな夢の中にいるようなもの

胡為労其生  どうしてそんなに悩む必要があるのかい?

所以終日酔  だから1日中飲もう!

           そのあとも続きます・・・      「春日酔起言志」 より

と今の現実が夢の中だと言っています。

うなずけますね~。

ちなみにわたくしはコップ1杯で1晩酔えます。

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完成!

ふちに文字が付くところにタマリをつけてみました。

ふちは細目に。

これから夢の中へ入ります。

おやすみなさい。

「楽」の遊印制作

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9月に入りました。

今月も少しずつ歩を進めたいと思います。

先日、「楽」という文字の遊印を刻みました。

今回は、「五体字類」という辞書をパラパラめくります。

おもしろい字がたくさんあります。

文字を刻むときによく用いる字体に「篆書(てんしょ)」という書体があります。

「楽」も篆書で刻もうと思ったのですが、今回は「隷書(れいしょ)」風な文字に仕上げることにしました。


     ※辞書中央の左下のあたり。

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キリリと切り立ったエッジと、漆黒が重みと深みを感じさせる黒檀材を使うことにしました。

大きさは約12mmです。

黒檀は扱っている印材の中では一番硬質なのではないかと思います。

そして緻密さも相当高いです。

真っ黒なので、印面にえんぴつでデザインするときは、見えにくくちょっとたいへん。

刻むときも同じくです。

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白文(白抜きで)制作しました。

書かれた筆の感覚を、彫刻刀を使って表現するのに難儀しました。

おもむきが出るように、真四角のかたちも少し刀を入れてくずしました。

さあどうでしょう?

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完成!

こんな感じです。

「楽」の字源を字書でしらべましたら、

        参考文献   「新大字典」  講談社

     中間の「白」は、鼓、両側の「糸」の上部の字は、騎鼓。

     木はその台を示す。

     これより五声八音(五声は音階、八音は八つの楽器)の総称となり、

     音楽を聴くのはたのしいことより

     たのしいという意になった。   とありました。


                 参考文献  「大字典」   講談社


                       ※途中略部分あり。


以上、わかったような、わからないような感じでいましたら、

たまたま昨日の「市民タイムス」さんに、こんな記事と写真が!

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雅楽から、この「楽」の字ができていたのですね!

だから象形文字なのか~。

確かに真ん中に「白」が意味するそれらしき装飾された大きな鼓(つづみ)があります。

そして「糸」の上部が意味する騎鼓といわれる小さな鼓も両脇にみえます。

そして「木」が意味する木でできた舞台の上で演奏しています。

これを聴いているお客さんが「楽」しいというわけですね。

なるほど!です。

機会があったら今度、聴きに行きたいな~。