ひぐら誌[遊印放浪記]/望月信幸のパーソナルブログ

2012年8月アーカイブ

夏が少しずつ変化し始めてます。

今日8月の終わりに、区切りの付くものに区切りをつけること。

を目標に一日を終えました。

無事終えてホッ。

先日、天満閣様とのお話の中で、

箸袋に遊印を捺してみたいと、ご要望があったので作ってみることにしました。

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天満閣の「天」という字を小さな石材に刻んでみます。

大きさ5mm。

ちなみに「天」という字は、

ひとが手と足を広げて出来た「大」という字の上に漢数字の「一」を加えて出来た文字です。

  詳しくは
                参考文献 「新大字典」 講談社

                                            にて

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小さいので、ちょっとした加減やカンを使って刻みます。


どれどれうまくできたかな?


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完成!

はし袋に筆字を書いて

最後にちょこんと捺してみました。

うまく雰囲気がでたかな?


学校のプール参観、保育園のプール参観を終え、子どもたちの今年のプールも今日で終了。

いっぱい黒くなりました。

明日は園庭の草取りに行きますよ~。

                                           


板を磨く

夏も終わりに近づいて、そろそろ秋への身支度を。

散らかったガレージを掃除しながら材料をチェックです。

ちょうど良さそうな板を何枚か引きづりだし、ベルトサンダで磨きました。

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少し反りがありますが、木だし、このくらいは良しとして、磨きます。

材料は「松」です。

この板は、この後どうなりますか?

そしてもう一枚。

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こちらもちょうど良さそうな大きさの板です。

材料は「一位」です。

少し時間がたっているようで、深く赤黒くなっています。

磨く程度や磨きかたもイロイロ。

少しづつイメージしながらすすめるとします。

今日も午後からは、暑さがより増して感じられます。

さわやか信州という言葉が無くなってしまいそうな・・・。

もうすこし風が吹いてほしいな~。

さて今日は6月に生まれた女の子の誕生祝いの遊印をつくりましょう!

6月に生まれたので梅雨、露にちなみ、「都弓(つゆ)」ちゃんです。

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リンゴの木を赤く染めた材料があったので、こちらで作ることにしました。

女の子っぽいしね。

印面サイズは約12mmです。

赤ちゃんだけど大人っぽく凛々しい感じのお名前なので、

文字から来るイメージをあまり壊さぬように気を付けて・・・。

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白文(文字の白抜き)で名前を彫りあげます。

白文でも銀行印になるので、銀行印にする方もしばしば。

白文の場合は刀を筆のように使い、文字を書き(彫り)ます。

気の力が朱文(浮彫り)より明らかに出ているかもしれません。

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完成!

小口の形もいいですね。

文字の空間どりも、うまくいきました。

気に入っていただけますように。

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印材には、こんな感じに6月のイメージから露の中にかたつむりを入れたデザインを彫りました。

どうかな?


『洗心』遊印制作

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『洗心』の意味は、こころの塵を洗い流すこと。

流したい塵は、日々積もるので、毎日よく洗わねばですね。

まずは辞書や字典を使って文字の造形や意味を考えます。

心という字は、心臓の形からできた文字なのですね。

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材料は以前作ってあった一位の木の印材を使うことにしました。

大きさは8mm×18mmです。

流れるような心地よい木目です。

この印材に合うように布字(作った文字原稿を逆さに印面に書き写すこと)します。

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布字した印面にそーっと刀を入れていきます。

一位の木はそれほど堅い木ではなく繊維が刀にひっかかるような感じです。

柔らかめの木は堅い木とはまた違った入刀の難しさがあります。

そろそろとやりましょう。

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補刀(少しずつ刀を入れて完成に近づけること)していき、このぐらいで良いかな?

一番最初にイメージしたデザインとは変わってしまいましたが、

紙に書いたデザインだけでなく、印材や印面に合わせたときの要素もあるので、

変わってしまうこともよくあります。

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完成!

こんな感じにできました。

眺めるたびに捺すたびに心洗われますように。

『風』の遊印制作

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『風』という文字の遊印づくりです。

封印とかけて封緘にしてもおもしろいですね。

まずは篆書の字典をパラパラとめくってみます。

              参考文献
                      朝陽字鑑精スイ  西東書房

風という字の文字造形がいろいろあります。

この中の文字をひろって・・・

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仕上げてあった柘植の印材を使用することにしました。

細い枝(8mm)に小さな枝が2本あるおもしろい造形です。

この木の印面に、『風』という文字を彫りいれましょう。

形に合わせて文字も自然に溶け込ませます。

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少しずつ刀を入れて形をととのえます。

朱い朱肉をつけた後に鉛筆と筆ペンでデザインすると比較的文字が見えやすいです。

『風』の部分を残す朱文ですから、朱い部分を彫っていきます。

何度か試し捺しをします。

印影が気になったら補刀と言って、刀を気になる部分に気に入るまで入れます。

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完成!

こんな感じになりました。

まだまだ暑い日が続きますが、午後はほんとうに暑いです~。


古硯、拝受。

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安曇野のひつじ屋個展で出会った東京の方から、本日お荷物が届きました。

中身は何でしょう?

たまたま私が探している字典をその方がお持ちで、

使わないから差し上げますということになったのですが

あったはずの字典が探してもないので代わりにコレを差し上げますということになったのです。

なんとも恐縮したのですが、こころよく受け取ることに相成りました。

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包み紙をとりますと、リンゴの箱。

この中にあるのですね。

ドキドキ

ワクワク。

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ふたを開けるとプチプチにくるまれています。

プチプチをゆっくり解きましょう。

どんな姿なのでしょう?

ドキドキ

ワクワク

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おーっ!

なんとも長年を旅してきた趣のある箱です。

この中に眠っているのですね。

お譲りいただいた方も、またある方から、お譲りいただいたというので、

何人かの手をわたり・・・

制作の過程から考えますと、何十人という人の手や作られてからの時間、地域や国を渡っての

壮大なスケールです。

ありがたい!

さあ、箱のふたを開けてみましょうか。

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おー!

カタチといい、大きさといい。雲がただよう装飾といい。

なんだか嬉しくなりました。

文房四宝(紙、墨、筆、硯)とよく言われますけど、あまり詳しくはなく・・・。

私にはこの硯がとても素敵で、今後も私の活動を助けてくれる。

そんな気がしてなりませんでした。

ひっくり返して見てみましょう。

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漢字で何か彫りつけてあります。

印も4つあります。

少しずつ解読してみることにします。

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今日の締めくくりは、開運堂さんのロールケーキを家族で切り分けパクリ。

松本、安曇野地方ではおなじみのお菓子屋さんです。

パッケージのデザインがほっこりします。

あっちむいてホイ!をしているのかな?

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ギャラリーシュタイネさんは、安曇野の森の中にひっそりとたたずむギャラリーさんです。

昨年、訪ねたのがきっかけで安曇野の事やこちらでの活動のアドバイスをこころよくしてくれた

ギャラリーシュタイネさん。

このたびは、領収印のご注文をしてくださいました。

どんなデザインがいいかしら?と

何点かデザインを描き、ご相談。

これにしましょう!とその中の1点に決まりました。
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無垢の磨き仕上げしたリンゴの木を使用。

小口を約2㎝大の角印に。

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角印加工するため刀を4面に入れていきます。

だいたいこんな感じです。

朱肉が付いているのは、削ったところが見やすくなるためです。

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鉛筆で逆さに下書きします。

デザインを手直ししているうちに赤黒く、自分以外は線が見にくい状態に・・・。

だいたいの見当がついたので、刀を少しずつ入れていきます。

デザインは朱と白を効果的に使ったものなので、それがうまく反映されますように。

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こんな感じに仕上がりました。

真ん中には、シュタイネ(ドイツ語)を意味する「礫」(こいし)の篆書をアレンジしたもの。

シュタイネさんで使っていたデザインを少しアレンジしました。

この部分は、ロゴを効果的に見せるために白文(文字の白抜き)にしました。

両側に、ギャラリー シュタイネ と朱文(文字の浮彫り)ではさみ込み、ロゴと名前をわかりやすく

かつ見た目に面白くなるようにと考えました。

あと20年は少なくとも使えるものをとご夫妻で相談されていました。

印自体は次世代まで使えますので、もっと長く使ってくださいね。

私もがんばります。

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先日伺った天満閣さんにて、ご注文を受けたまわりましたクロちゃん(9才)の遊印制作です。

首輪のお花をチャームポイントに入れてほしいということなので、パチリ!

デザインはすべてお任せということなので、ワクワクしながら制作に入りました。

直径2.3㎝。

表面をクロく焼いたリンゴの木を使用。

この中にどんなデザインを描きましょうか?

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クロちゃんの画像を見て印面を見ながら、直接逆さにデザインを入れていきます。

特技(笑)。

文字は篆書も少し混ぜました。

お花の首飾りも真ん中に。

デザインが終わりましたら、少しづつ彫りすすめます。

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仕上がるころには、印面に何が彫ってあるのかわからない状態に・・・。

ビミョーなところを刀でつつくのであります。

さてこのへんで完成!

押印してみましょう。

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こんな感じに仕上がりました。

印泥という練った朱肉を使って捺しています。

使うインクによって雰囲気も変わります。

黒猫クロちゃんなので、黒インクを使えば、黒猫ちゃんに変わりますね。

最後にもうひと仕事。

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表面を黒く焼いたリンゴの木の印材に、彫刻刀でクロちゃんのデザインを線彫りしました。

はいポーズ!


板の反りを直す。

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先週土曜にお兄ちゃんのサッカーに10時間ほどお付き合いをしましたら、どうやら軽い熱中症に

かかったらしく、昨日くらいまで体の熱さや頭痛、腹痛などの症状が続きました。

これが熱中症というものなのですね。

そんな中、今週初めに、反ってしまった板の反り戻しをしました。

反ってしまった板に水をかけ、反ってしまった凸の部分に重石を置きました。

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3日たちだいぶ反りが直ってきました。

一番最初の状態を画像に残し忘れちょっと残念です。

もうすこし寝かせてみます。

お盆明け

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13日に迎え盆、15日に地域の盆踊り、昨日の16日には送り盆と

夏休みのメインイベントが終了しました。

迎え盆の時は、早く来てほしいのでキュウリの馬さんを、

送り盆の時は、ゆっくり帰ってほしいのでナスの牛さんを作ります。

みんな無事に帰ったので、今日から今年後半の仕事始めです。

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まずは、穂高神社に車を止めて、穂高駅前のひつじ屋さんへ。

お客様が、ひつじ屋さんに預けてくれた本を取りに伺いました。

なんだか気になるタイトルです。

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『天書』~失われた古代文字を求めて~ 

        韓美林 著    エンジンルーム/河出書房新社

数千年も前から使われている文字の文化は途方もないのだけれど、一つ一つが

いちいち発見の連続なのです。

この本の中にも、面白い文字のカタチがたくさんありました。

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そのあとは有明方面へ車を走らせ、リニューアルしたお部屋を見学に天満閣様へ。

お客様が入る予定のギリギリまで工事はかかってしまったそうで、女将さんは大変だったようです。

それでもお盆を乗り切って一安心のご様子でした。

そして、天満閣さまの看板ネコ娘(息子?)クロちゃんの遊印をつくることになりました。

ハイチーズ!

写真からデザインをおこして制作にとりかかります。

では、また来ますね。


お盆前

暑い日が続きます。

暑いせいか、オリンピックのせいか、気のせいか、ちょいとバテ気味です。

今日はお盆前のひと仕事。

これで、ひつじ屋さんでの個展後のくぎりがほぼつきました。

みなさまありがとうございました。

お盆中は、妹家族が6人来る予定なのでにぎやかな我が家になりそうです。

お盆明けから8月末までは、9月以降秋からの予定、テーマなどを考えて・・・。

今年の後半にかかるとしましょう。

他人の飯を食う。

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先週末から、浦安で仲の良かった長男のお友達2人が安曇野にやってきました。

今日まで、他人の飯を食う体験?を我が家にて。

あんなことやこんなことがありましたが、3人で楽しく遊んでいました。

エネルギーの高さに圧倒され、開放感のあるグランドへ何度か連れて行きました。

私も含め4人しかいないのに、2対2でグランドの端から端を使って、本当のサッカーがしたいと

懇願されたのにはまいりましたね~。年齢的に(笑)。

安曇野を我が家をどんなふうに感じてくれたのかは、わかりませんが

よくぞ来てくれました。

ありがとう!

天然顔料3原色

昨日、おみやげにいただきました天然顔料を取り出してみました。

このまま、イロイロ試そうかと思いましたが、わきみちにそれてどこまでも・・・。を

回避するため、今日は眺めるだけにしておきましょう。

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こちらは、藍です。

夏に涼しげな色ですね。

安曇野賦布さんでは、この藍を育て、沈殿法というインドで使われている技法を用い、

つくられているようです。

インデゴブルーなんていいますもんね。

この技法を使うと、純度の高い藍の顔料が取れるのだそうです。

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こちらは、茜(あかね)です。

鮮やかな赤ですね。なまなましい。

茜の根の部分を使うのだそうです。

日本茜は、根が細く希少のため西洋茜が主流のようです。

いただいた顔料も西洋茜からとれたものです。

日本茜のほうが、若干色が繊細なのだとおっしゃっていました。

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こちらは、エンジュです。

花のつぼみから取れたものです。

発色の良い黄色ですね。

つぼみでなければこの色は出ないのだそうです。

この3種の青、赤、黄があれば、混ぜ方で、多様な色が出せるというので、

次回試してみたいと思います。

さてどうやって使いましょうか?

たのしみです!

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裏の畑からとってきたかぼちゃ。

今年のは、ちょっとおいしくないとの評判で、取られずに畑にゴロゴロ転がっています。

以前、かぼちゃのへたに篆刻をしたものを本で見たことがありました。

たしか、石井ソウ石さんという篆刻家が戦時中に刻したものだったと思います。

自分も試してみようと工房に持ち込みました。

うまくできますかどうか?

しばらく鑑賞用に置いておきましょうね。

日中は暑いので、制作がはかどらず、涼しい夜中か、朝方に仕事をシフトしようかしら?

部屋表札完成

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天満閣様の部屋表札、文字のまわりを彫りあげ、文字の中をホワイトで塗りました。

こんな感じです。

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そして、植物性の天然油を最後にかけて、つやもうまく出ました。

あとは来週の納品まで自然乾燥させます。

あたらしいお部屋にうまく会いますように。

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午後は、個展で注文いただいた落款の納品に明科方面へ。

安曇野賦布さんという染織から着物の織りまでをしている方の工房へ行ってきました。

ふだんあまり目にしない『賦(ふ)』という字、広辞苑で調べますと・・・。

あたえること。さずかること。という意味がありました。

なるほど~。

画像は工房の窓からの眺め。

安曇野が一望できるとても眺めのいい場所です。

まわりも雑木林に囲まれて、里に比べると涼しいのです。(里は34℃。ここは29℃。)

植物から天然の顔料を取るところから説明をお聞きしたのですが、

想像どうり、とても手間のかかる作業。

次々と興味深い話はつきず・・・。

あっという間に時は過ぎ、保育園お迎えの時間になりました。

おみやげに、3種の天然顔料をいただきました。

こんな貴重なものを・・・。

大切につかいますね!


天満閣、部屋表札の制作

8月9日(木)天満閣さま3部屋リニューアルオープンに向け、

こちらも部屋の表札づくりに取り掛かっています。

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今、使っています部屋表札を見せていただきました。

板前さんが、かまぼこの板を利用して作った部屋表札とのこと。

これを天満閣さまのイメージで、どう作り変えましょうか?

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まずは、ケヤキの板の大きさ(7.5㎝×22㎝)に合わせて、文字の原稿を書きました。

気持ちも乗りましたので、こちらの書体でいきましょう。

ちょっと力強くなりすぎたかな?とも思ったのですが、このぐらいがイメージには近いかなと。

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カーボン紙をあて板にカゴ字で転写します。

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文字のまわりを線彫りしていきます。

ちなみに彫刻刀は印を刻んでいるものと同じものです。

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3枚、線彫り完成です。

今日はここまで。